Resorttrust Rescuiting

カハラバードビュー研修レポート
#SPECIAL 19

ホテリエのプロフェッショナルを育成する、さまざまな教育研修制度があるリゾートトラスト。
今回はそのうちの一つ「カハラ バードビュー研修」をご紹介します。
ハワイの名門高級リゾートホテル「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」で、約2週間カハラブランドや
総合的なオペレーションを学ぶこの研修。2024年は3名のスタッフが選考を通過して参加しました。
ハワイで学んだ、60年間愛され続けるホテルの理由とはなにか?それをリゾートトラストにどう生かしていくのか?
研修の学びや気づきを参加者に聞きました。
バードビュー研修とは
“バードビュー”とは「鳥のように俯瞰して全体を見る」という意味。一定期間普段の業務とは異なる施設・部署を経験し、自部署以外の業務について学ぶことで視野を広げることをねらいとした研修です。リゾートトラストでは、ハワイのザ・カハラ・ホテル&リゾートを舞台に、選考を通過した3名が日本で各種研修を受講した上、ハワイに飛び立ち、約2週間現地の各部門マネージャーやスーパーバイザーに同行して研修を受けました。
社内選考
社内選考
施設や役職に関係なく社内で希望者を募り、選考を行います。
バードビュー研修
バードビュー研修
カハラハワイで行っている取り組みや、スタッフ同士のコミュニケーションのノウハウを学びます。
研修内容の発表
研修内容の発表
研修を通して学んだ内容をレポートにまとめ、関係者と希望者へ発表します。
研修スケジュール
お花
お花
お花
Day01
挨拶まわり・館内の見学
到着すると、ザ・カハラ・ホテル&リゾートのアロハ風の制服に着替えます。エントランスの巨大なシャンデリアや、海風が吹き込むロビーなど、自然を感じられる館内を見学し、ホテルの各部に挨拶を行いました。
Day05
座学研修
ハワイという土地やザ・カハラ・ホテル&リゾートの歴史、LQA※1やForbes※2のトレーニング方法について学びました。
※1 世界で最も権威のあるホスピタリティ組織のために匿名の施設検査を行うリーディング・クオリティ・アシュアランス(外部機関の査定)のこと。世界的なホテル連盟に加入しているザ・カハラ・ホテル&リゾートでは、定められたホスピタリティの高い基準を遵守した上で、さらに独自の空間・おもてなしを実施している。
※2 Forbes Travel Guideの略で、ホテル、レストラン、スパの星評価サービス
Day10
スパ・プールの見学
スパ・プールの運営の様子や、オープンの際に毎日必ず行うプライベートビーチの整備の様子を見学しました。
Day14
ホテル「ハレクラニ」での
サイトインスペクション
(現地調査)
同じハワイで40年の歴史を誇るホテル「ハレクラニ」にも訪れ、サステナビリティ溢れる取り組みや客室、リフレッシュルーム、プール等を見学しました。
day
Day03
フロントやゲストサービスの
シャドーイング
3日目からは、部門ごとに現地スタッフの仕事の様子を見学(シャドーイング)します。就労ビザが無いため、現地スタッフの仕事の様子を間近で確認し、説明を受けたり積極的に質問をしたりしながら学びを深めました。
Day07
サステナブル活動の参加
地域の方、ホテルのお客さま、非営利団体の方と共に毎日ボランティアで実施している、ハワイの美しい自然や文化を未来につなぐサステナブル活動「The Kahala Initiative for Sustainability, Culture and the Art(KISCA)」に参加しました。
Day12
人事業務、料飲部の見学・座学
レストランなどを統括する料飲部のスタッフにつき、どのような料理が提供されているのかを見学し、ホテルの人事などお客さまからは見えないホテル運営の仕事についても学びました。
研修参加者が語る
新型コロナウイルス流行以降、久しぶりの開催となった本研修。応募者の中から選ばれた参加者は、バードビュー研修を通して何を学び、どう変わったのか。今回は、ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜に所属する2名の参加者に、研修を振り返っての学びや気づきを語ってもらいました。
PROFILE
  • M.MOHRI
    宿泊部フロント支配人
    /2020年中途入社
    M.MOHRI
  • SUZUKI
    宿泊部コンシェルジュ
    アシスタントチーフコンシェルジュ
    /2020年中途入社
    M.SATO
エクシブ湯河原離宮 部門支配人座談会 画像1/3
ハワイの大自然に抱かれた
名門高級リゾートホテル
非日常空間を体験!
エクシブ湯河原離宮 部門支配人座談会 画像
バードビュー研修に参加した目的を教えてください。
M.MOHRI M.MOHRI
ハワイという世界的な観光地で、世界中のお客さまと現地の人々に60年以上愛され続けるザ・カハラ・ホテル&リゾート。その現地に訪れ、実際に働くホテリエの方々にお話しを伺い、研修させていただける機会はそうそうありません。その理由とカハラブランドについてを現地で学び、自分が働くホテルに還元するつもりで参加しました。
M.SATO M.SATO
私はコンシェルジュにとって重要なコネクションづくりも目的の一つでした。実際に、今回の研修で多くの現地スタッフと交流を深めることができ、コンシェルジュの人脈を広げられたことは大きな財産になりました。
実際に訪れてみて、いかがでしたか?
M.MOHRI M.MOHRI
中心地ワイキキから少し離れたビーチエリアに立地するホテルは、建物に入るまでに自然にあふれた道が続いているのですが、その入り口にさしかかった瞬間に、それまで通ってきた町とは空気が変わったな、と感じました。ロビーは吹き抜けになっていて、開放的な空間に吹き込む風で大きなシャンデリアが揺れていて……自然と共存している感覚がありました。お客さまがハワイの滞在を楽しむためにこの場所を選ぶ理由が一瞬で分かりましたし、私達が働くザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜で実現しようとしている「Timeless Luxury」とはなにか、肌で感じられましたね。
M.SATO M.SATO
本当に〝百聞は一見に如かず〟でした!研修中は、ビザの関係から私たち自身が働くことはできませんでしたが、現地のスタッフの方も非常に親切で3人で質問攻めにしながらホテルを回る毎日でした。とはいえ、お客さまを目の前にすると3人とも体が動きそうになってしまいましたが…(笑)
エクシブ湯河原離宮 部門支配人座談会 画像2/3
全員が接遇に対する意識が高い
エクシブ湯河原離宮 部門支配人座談会 画像
研修で一番印象に残っていることは何ですか?
M.SATO M.SATO
スタッフ全員が、接遇に対する意識が高いということです。ある日、廊下ですれ違ったご家族に、ハウスキーピングの清掃スタッフが「Aloha〇〇様、今日がご滞在最終日ですね。楽しんで!」とお声がけされた時は驚きました。清掃スタッフはお客さまとコミュニケーションをとる機会が少なく、お客さまのお名前やチェックアウト日を把握しているなど私は聞いたことがありませんでした。「なぜできるの?覚えているの?」と聞くと、「そりゃあ、毎日掃除をしているからね」と一言。お客さまの情報を把握してパーソナルで特別なおもてなしを行うというホスピタリティ精神を、すべてのスタッフが自然に、当たり前に、そして高い基準でできていることに驚きました。全員が高いレベルのサービスを意識しているからこそ、お客さまはカハラホテルを選ぶのだなと強く思いましたね。
M.MOHRI M.MOHRI
掃除に入る前には、「もしかしたら、まだお客さまがお部屋にいらっしゃるかも」と想像して、必ず宿泊されているお客さまのお名前を確認し、ノックをしたうえでお部屋に入るそうです。カハラで何十年も勤務しているスタッフも多く、すべてのポジションのスタッフが、カハラブランドと自身の仕事に誇りを持ち、どんなに些細な瞬間もお客さまを第一に想ったパーソナルサービスをできている。このサービスレベルの高さには心から感動しました。また、おもてなしのカジュアルさにも驚きましたね。かしこまり過ぎず、お客さまが心地よいと感じられるフレンドリーな接遇の中で、一流ホテルとしてのサービススタンダード※をクリアしている。このようなカジュアルな接遇は、スタッフ一人ひとりが目の前のお客さまのニーズを確実にとらえることができて、かつ、お客さまからホテルへの信頼があって成り立つものだと思います。それができるレベルの高さを実感しました。

※Forbes誌などが実施するホテルの格付けにおいて合格基準となるもの。「お客様の名前を会話の中で必ず呼ぶ」など、複数の項目が決まっている。
M.SATO M.SATO
初日の挨拶まわりで教育担当が現場スタッフへ私達の事を「日本からの研修生」ではなく「My Friends」と紹介し、「オハナ(家族)」というハワイの言葉を使って、2週間ファミリーとして受け入れてくれました。カジュアルでフレンドリーなカハラハワイならではのおもてなしは、その根底にお客さまや一緒に働く仲間への尊敬があるからこそ、みんなに愛され、成り立っているものなのかなと感じましたね。
M.MOHRI M.MOHRI
また、現地の管理職の方が生き生きと楽しそうに働いている姿を見て、支配人として大いに刺激を受けました!ホテルは24時間365日営業なので、業務の幅が広い管理職は特に、オンオフの切り替えを意識的にして、バランスをとりながらメリハリをつけて働くことの大切さを再認識しました。まさに、現地のスタッフの方はタスクが明確で勤務時間内にきっちりとやるべきことをやり、生き生きと働いていて、管理職のスタッフが「楽しく働く」を体現し、他スタッフに見せている姿が素晴らしいなと思いました。
エクシブ湯河原離宮 部門支配人座談会 画像3/3
日本のホテルの強みも生かし、
Timeless Luxuryを体現する
エクシブ蓼科 中国料理座談会 画像
今後、学んだことをどのように生かしたいと
考えていますか?
M.MOHRI M.MOHRI
横浜でも、カハラの「Timeless Luxury」というコンセプトを体現していきたいです。研修に参加したメンバーを中心にアイディアを持ち寄り、同じホテルで働く全スタッフが、お客さま第一のおもてなしをできるようにしたいです。そして、「やっぱりカハラ横浜出身の人は違うよね」と言われるような、ホテリエとしての独自の強みを身につけられるような環境をつくっていきたいと思います。
M.SATO M.SATO
私は、現地スタッフが「カハラハワイは、私たちには家族に愛されるチャーミングな60歳のおばあちゃんみたいな存在なのよ」と話されていたことがとても印象的でした。お客さまに愛情と親しみを込めてそんな風におっしゃっていただけるブランドに、私たちのホテルもなりたい。これから先、ハワイのカハラホテルのような素敵なおばあちゃんになれるように(笑)、スタッフ全員でザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜を育てていきたいです。
  • バードビュー研修の様子
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